人気ブログランキング | 話題のタグを見る

外資系ファイナンシャル・アナリストの仕事って?

私は、かつて外資系企業でファイナンシャル・アナリストをしていました。
ファイナンシャル・アナリストとは、会社の財務分析を担当する専門職で米国企業では、ビジネス・プランニング部門かファイナンス部門に属します。
仕事の内容は、財務のプランニングとコントロールが主です。
財務プランニングというのは財務計画のことで、次年度の予算を立てたり、長期の経営計画を作成する仕事です。
それに対し、コントロールというのは、実際の事業年度が始まってから先ほどの財務プランを基に各部門が活動し、Accounting Department (会計部門)は、各部門の実績をまとめ財務報告書を作成します。そこでアナリストはこれらの部門から得られた情報を基に、当初の計画と実績を比べ、どこが異なるのか、その理由はなぜなのか、それで、今後、取るべき対策は何なのか等を報告書にまとめ、米国デトロイト本社や取締役会等に報告します。
これらの仕事はMBAが得意とする分野で、アメリカでネイティブ相手に英語でプレゼンしたりディベートした経験が役に立ちました。
私がはじめてこの仕事に着いたのは、MBAを取得した27歳の時でした。
外資系ファイナンシャル・アナリストの仕事って?_f0031508_20151323.jpg

カリフォルニア・ヨセミテ国立公園を訪れた時の1枚。背景に有名なハーフドームが見えます。
MBAでは経営に関することは一通り学びましたが、私はFinance(財務)より、Marketing(マーケティング)が好きなフィールドでした。
 しかし、将来自分で会社を起こすには財務は大切であり、特に外国の経営者とビジネスするには、財務の知識がなくては一人前として認めたもらえないこともあり、敢えてこの仕事にチャレンジしました。
 その会社の初年度売上は1200億円程度で、日本人と米国人マネージャーを併せても総勢30名程度の小さな規模の会社でした。この会社にはアナリストは2人いましたが、ゆったりとしたオフィス空間で、結構、のんびりと仕事していました。
 但し、当時、まだパソコンがなく、いまでは考えられないことですが、すべて手計算で処理していたので、途中間違ったら、どこで間違ったかを探し出すのが大変でした。
 ある日私は、デオデオで小さなポケット・コンピューターを見つけ、これを仕事に使おうと購入しました。価格は5万円くらいだったと思います。
 当時のポケコンは今とは違って自分でプログラムを組まないと使えませんでした。そこで、にわかプログラマーになって会社でやっている仕事を3日間かけてPCで処理できるようにプログラムしました。
 ところが、いきなり、本番でその新兵器を使ったものでマネジャーから、えらく叱られました。
Output(計算結果)が正しいかどうかの検証が出来ていないのが、その理由でした。
 今から思えば、その通りだと反省していますが・・・・・・。
 わずか5万円の投資で、それまで5日かけてやってた仕事が、30分で処理できるようになったわけです。当時の金額としておよそ年に1500万円くらいのコストダウンができたのではと推測します。
 それからパソコンが導入されるまでの間、その5万円ポケコンが大活躍したわけです。
以後、ビジネス・プランニングとコントロールの仕事は私一人で担当することになりましたが、あまりに暇になり、ある日私がランチから戻ってこなかったために、上司のマッケンジーからは、3 hour lunch timeとからかわれたことがあります。
皆さんの周りを見渡せば、わずかな投資で合理化できることが、たくさん見つかると思います。
by seijibajo | 2008-10-19 19:58

グローバルなビジネス・パーソンを目指すあなたのための情報ブログ!

by seijibajo
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31